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式辞25周年

理事長式辞

 本日は、大変お忙しい中、農林水産副大臣 江藤拓先生をはじめ、佐藤生産局長、農林水産省の幹部の皆様、また、のちほど御講演をいただく自由民主党畜産振興議員連盟会長の野田毅先生をはじめ、日頃大変お世話になっております国会議員の先生方、また数多くの関係団体、金融機関、企業より代表の方々を御来賓としてお迎えし、全国各地からの組合員列席のもと、ここに全国肉牛事業協同組合創立二十五周年記念式典を挙行できますことを心から厚くお礼申し上げます
 さて、当組合は、平成元年に設立され、以来、四半世紀が経とうとしていますが、平成三年の牛肉輸入自由化はもとより、平成十三年に発生したBSE、平成二十二年宮崎県で発生した口蹄疫、さらには、平成二十三年の東日本大震災とそれに伴う福島第一原子力発電所の事故等々、経営基盤を根底から揺るがすような幾多の苦しい経験をしてまいりました。
 特に、口蹄疫の発生に際しましては、現地にも入りつつ被災農家と心を一つにして関係方面に対し感染防止対策、救済対策等を要請するとともに組合員が一丸となって終息に向けた取り組みを行ったところであります。
 そして、この災禍を再び繰り返してはならないとの思いを込め、独立行政法人家畜改良センターの御協力のもと、同センターに慰霊碑を建立し、毎年慰霊祭を行っているところであります。
 加えて、東日本大震災及び福島第一原発事故に際しましては、物流の遮断、放射性セシウム汚染による風評被害等未曾有の事態が波状的に発生致しました。
そのような中、当組合は率先して救援物資や配合飼料の手配をはじめ被害農家の緊急支援対策や損害賠償の要請活動に取り組んで参りました。
 この間、農林水産省や関係機関、団体をはじめ、数多くの皆様から暖かい御指導、御支援を頂き、これら多くの困難を乗り越えることができたものと考えております。このような紆余曲折を経つつもお陰様で組合員数は年々増加し、現在では我が国肉用牛生産の約3分の1を担うまでの中核的組織に大きく飛躍・発展してまいりました。
 一方、昨今の肉用牛経営を取り巻く情勢は、当組合設立の契機ともなった牛肉輸入自由化同様、TPP交渉の進展を巡って関係者の不安の広がりが見られる中、円安等に伴う飼料価格の高止まり、繁殖基盤の脆弱化による素牛価格の高騰など大変厳しい状況が続いております。
 こうした中、これまでにもまして組合員からの負託に応えるべく、当組合が国内で初めて取り組んだ肥育素牛の動産担保融資をベースとした肉用牛預託事業や飼料、資材等の共同購買事業等に加え、昨今喫緊の課題となっております繁殖雌牛の増頭対策、さらに、輸出事業および組合関係者の福利厚生事業として取り組んでいる業務災害補償制度の充実・強化など各種事業の着実な実施に力を注いでまいる所存であります。
 本日、この二十五周年の節目を迎え、再度、原点に立ち帰り、事業の点検、充実を図るとともに、当組合の国産牛肉の供給に対する役割、その責務を強く自覚し、より一層、消費者の満足と信頼を頂けるよう安全・安心な国産牛肉の提供に努めて参りたいと考えております。
 最後になりますが、本日、御臨席いただいた皆様におかれましては、今後とも末永く当組合に対する御支援と御鞭撻を賜りますことを切にお願い申し上げまして、式辞とさせていただきます。
 
平成二十六年五月二十日
                                                        全国肉牛事業協同組合
                                     理事長 山氏 徹
 
全国肉牛事業協同組合
〒105-0003
東京都港区西新橋1-22-12
JCビル 2F
TEL.03-3503-8380
FAX.03-3503-8382
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