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理事長挨拶

組合員の皆様 こんにちは
理事長就任に当たり、ご挨拶を申し上げます。
ほとんどの都道府県で牛マルキンが発動になる等、厳しい畜産情勢が続いておりますが、こういった状況においても、組合運営には今までどおりのご協力、ご支援をいただいておりますこと、本当に有難く存じます。

 わが国の肉用牛生産は、足かけ4年にも及ぶコロナ禍による需要低迷の影響が長期化した上、為替変動、国際紛争などを背景に配合飼料、資材等価格が高止まりするなど、極めて厳しい状況に置かれています。
 生産者の努力により如何ともし難い経営環境悪化要因等については、政府・与党にご指導、ご鞭撻を賜ることが肝要と考えております。組合員からの切実な陳情内容等を踏まえ、その都度行政機関等と密接な連携を図りつつ、政府・与党に対して要請書を提出し要請を行っております。

当組合では、関係機関、金融機関からのご支援等により、組合所有の肥育もと牛等を組合員へ預託する預託事業を始め、繁殖牛増頭等の国の補助事業の実施、黒毛和種・交雑種の枝肉共励会の開催、必要な生産資材の共同購買事業など、組合員が求める事業を着実に実施しております。
 
加えて、地球規模の気候変動問題として牛の噯気中メタン削減対策も求められていることから、国が示された「みどりの食料システム戦略」に則して、日本中央競馬会のご支援により「肉用牛生産におけるGHG(地球温暖化ガス)削減可視化システム構築事業」の事業実施主体となり、大学、研究機関、関係機関等との緊密な連携を図りつつ鋭意取り組んでおります。
事業の中で整理した「GHG削減実用技術・知見集」に示した内容は、先輩諸賢の方々が、実験・検証を繰り返しながら一つ一つ積み上げてきた知見等であり、科学的根拠に基づく強い説得力があります。経営の中の様々な場面でご活用頂ければ幸いです。
その事業の一環として、生産者自らが気候変動問題等を学び、周辺の方々へ啓発するきっかけとなるよう、組合員等を対象に初めての試みで、一定の知見・ノウハウを習得した方々へ「肉用牛GHG削減エキスパート証」を交付しました。反省点を修正しつつ継続して参りますので、関心をお持ちの方は事務局までお問い合わせください。

 農林水産省の食料需給表における食肉に全体に占める国産牛肉の重量割合は、輸入牛肉に押されわずか7%となっておりますが、和牛は日本の宝であり、その遺伝子を活用した交雑種牛肉も輸入牛肉に比して美味しい食肉資源となっております。引き続き、遺伝資源の多様性確保も含めた肉用牛の生産基盤の強化は、食料安全保障や農畜産物の輸出の観点から、重要な施策となっております。
 今後とも当組合も、地域を支える大家畜生産者が集う組織として、重要な国策の一翼を担い続けていきたいと考えております。組合員の皆様の一層のご協力、ご支援をお願い申し上げて、年度初めの挨拶といたします。

  令和6年5月

全国肉牛事業協同組合
理事長 佐々木 信弘



全国肉牛事業協同組合
〒105-0003
東京都港区西新橋1-22-12
JCビル 2F
TEL.03-3503-8380
FAX.03-3503-8382
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